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その電話が、僕ーーナナセの人生を変えました。

なんて、冗談だけど。

まあ、ある意味・・・・

変わったのは、事実。

 

 

 

 

今、ナナセは日本へ向かう飛行機の中にいる。

 

 

日本・・・そこには、僕の血の繋がった家族がいる。

初めて会うってわけではないけど、なんか不安だ。

会うのも、日本に行くのも３年ぶりだし・・・・。

 

 

 

何故、僕が今更・・・

日本へ向かっているかといえば・・・

父方の祖父が、入院したとかで僕に会いたがっているらしい。

だから、日本へ行く事になったんだけど・・・

今、僕の心は不安だらけ。

だって、家族っていってもねえ・・・

ここ３年間は、まったく会ってなかったし・・・

それ以前に、生まれた時から年に数回会うだけの人たちを家族って言ってもいいものなの？

僕にとって家族だと思えるのは・・・

この３年間、一緒に暮らしていた、祖父、祖母、従兄弟のカイルとランスだけだし。

だから、日本へ滞在する間、むこうの人たちと旨くやっていけるかどうか、かなり不安だったりする。

まあ、そんなに長い間日本にいるわけじゃないから・・・・

たかが、一ヶ月だけだし・・・・

平気、大丈夫だよね・・・・うん・・・

それに、お祖父様も言ってたし・・・

「嫌になったらいつでも帰って来なさい。」

ねえ、そんな風に言われたら・・・

一ヶ月ぐらい、我慢しなきゃねえ。

そういえば、カイルと、ランスは・・・・

変な事を言ってたなあ。

 

「嫌になったら、電話しておいで迎えに行くから」

「直ぐに、会いに行くから！！」

とかとか・・・・

しかし、会いにってねえ・・・・・

たかが、一ヶ月なのに・・・・

あの二人ってば、僕と離れるのが寂しいのかなあ。

まあ、本当は僕も寂しいけど・・・

一ヶ月もの間、離れるのは初めてだしね。

 

 

まあ、とにかく飛行機はイギリスを飛び立ってしまったし・・・

今頃、うだうだ考えてもなるようにしかならないし。

 

 

まあ、どうにかなるでしょう。