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何も知らないヤツラは言う。
あの人の事を、傲慢、高飛車だとか・・・
だけども、俺はそうは思わない。
あの人は、誰よりも純粋で美しい心を持っている。
あの人が、他の人間の目に高慢に映るのは主にその言動にある。
だけど、そんなのあの人はわかっていない。
あの人は、周囲が自分の思うとおりに動いて当然だと思っているから。
それは、幼い頃から自分の思い通りに何もかもが出来たからだ。
だから、あの人は周囲が自分に従って当然だと思っている。
それは、あの人の責任ではない。
あの人をそういう風に育てた周囲の責任だ。
あの人を甘やかしている筆頭者は最近では俺だったりするけれど・・・
それでも、俺はあの人はあのままでいいと思っている。
あのままのあの人が、俺は好きだから・・・
綺麗な心のあの人が好きだから・・・・
あの人は、優しい・・・
だからこそ、時折あの人は戸惑うのだ。
たとえば、俺があの人に従っていることを気に入らない連中が口にすること。
「家来みたいに従いやがって!」
「あいつには、自分の意志がないのか?」
それを耳にした時、きっとあの人は悲しかったんだと思う。
そして、不安になったのだろう。
あの人は、途方にくれた幼子のような顔をして俺に聞いた。
「なあ、巧。お前は、俺と一緒にいるのは嫌なのか?」
「いいえ、俺は海里さんの側にいたいです。」
「そうかぁー、よかった。」
あの人は綺麗な顔をほころばして笑った。
その笑顔を目にする度に俺は思うのだ。
この人の側に居たいと・・・
ずっと、側にいられたらと・・・・
もっと、俺を頼ってくれたらいいのにと・・・
あの人を言い表す言葉は、いろいろある。
傲慢だとか、高飛車だとか・・・・
だけど、そいつらは知らないんだ。
あの人が、どれだけ綺麗な心の持ち主か・・・
あの人が、どれだけ優しいか・・・・
そして、あの人の笑顔がどれだけ綺麗なのかを・・・・
ヤツラらは、知らない。
ヤツラは、何も知らない。
終