OK2

イエィーイ！！

ナナセ、只今日本へ上陸いたしました・・・・。

って、相変わらず日本って混雑してるよねえ。

えっと、確か迎えが来てるはずなんだけど・・・・

 

出国ロビーを抜けたナナセは、周囲をぐるりと見渡した。

 

だけど、ナナセの目に映るのは・・・

人・・・人・・・・人・・・・ばっかり。

本当に、何でこんなに人が多いんだーー！！

迎えが来てても、わかるかってのー！！

 

・・・・あれ？

今、思い出したけど。

僕ってば、本当はもっと遅い時間に日本へ着くはずだったんだっけ・・・。

あっちの空港で、チケット交換してあげたんだよねえ・・・。

そりゃ、迎えが来るはずないよねえ。

困った・・・・。

 

きっと、ここで電話をすればいいだけなんだろけど。

どうせこれから先、気を使うんだし。

それにね、心の準備っているよね。

 

うーん、どっかに行こうかなって・・・・

日本に知り合いなんて・・・

ああ、居たよ。

メル友が・・・。

日本に来ることがあったら、会いに来てくれとか言ってたし。

ちょうど、いいかな。

 

では、レッツゴー♪

って、タクシーに飛び乗って目的地まではついたけど・・・・

ここって、本当に学校なの？

 

今・・・僕は口をぽかーんとあけて立っている。

はたから見たら、今の僕ってとっても間抜けな顔しているんだろうなあ。

 

思わず、確認しちゃったよ。

門をさ・・・・

書いてあったよ門に、「帝王学園」ってさ。

 

でも、何で日本の学校なのに・・・

こんなに、広いの。

この学校って・・・・

 

「イヤーーーァーー、校舎が遠いーー！！

学校はさあ、広けりゃーいいってもんじゃあないだろうーー！！」

 

思わず、叫んじゃったよ。

しかも、じだんだを踏みながら。

 

僕って、お子様だからーー

自分で突っ込んでみたけど、虚しかったよ。

 

しかも、なんか・・・

ああ、疲れてきちゃったし・・・

でも、せっかくここまで来たんだからねえ。

行かないと、損ってもんでしょーってなわけで。

気を取り直して、レッツゴー♪

って、歩きだしたのはよかったけど・・・・

 

 

5分ーーー

10分ーーー

15分ーーー

 

歩いた所で、僕はくたびれてしまった。

 

何より、今日はとってもいい天気だ。

太陽の陽射しが、眩しいねーーってどころじゃない。

ギンギラギンだし。

どうして、日本ってこんなに暑いの？

しかもその太陽の陽射しの下を帽子も被らずに、歩いている僕はバカとしかいいようがない。

それ以上に、ここって一体どこー？って、迷子になっている自分が一番イヤーーーー！！

 

それにしても、喉かわいた・・・・

このままじゃ、僕倒れちゃうーって・・・

本当に、冗談なんかじゃないよ。

 

って、思っている間にさあ。

体が、限界を訴えてきているし。

 

まだまだ、軟弱だなあ・・・

ああ、日陰を探さなきゃ・・・・。

 

それから、しばらく僕は、日陰を探すべく歩いていたけど。

だんだんと、意識が朦朧としてきた。

 

こんなところで、倒れたら・・・・って思うけど・・・・

何しろ、体がもう動いてくれない。

 

「本当に・・・もう駄目・・・・」

 

って、そこで僕の意識は完全にブラックアウトした。